主役級の女性バレエ・ダンサー。 ちなみに、オペラにおける主役級の女性歌手はプリマ・ドンナという。
一般的には、ソロを踊る実力を持つバレエ・ダンサー。ただし、レニングラード国立バレエの場合、ダンサーの階級を示す言葉でもある。つまり、バレエ団によって、ダンサーの階級は、それぞれ固有のシステムと名称をもっている。レニングラード国立バレエは、ソリストと、バレリーナ(男性はダンサー)の二階級制。ソリストは、高い階級である。 なお、エトワールは、パリ・オペラ座バレエの最高位の名称、プリンシパルは、英国ロイヤルバレエの最高位の名称。
群舞。または、それを踊るダンサー。「ジゼル」第2幕や、「ラ・シルフィード」第2幕の、白い衣裳の女性群舞は、「バレエ・ブラン」(白いバレエ)とも呼ばれる。
王子役が似合う、気品あふれる男性ダンサー。
「バヤデルカ」のインドの踊りや、「海賊」のパレスチナの踊りなど民族舞踊を踊るダンサー。また「ジゼル」のヒラリオンや「ライモンダ」のアブデラフマンなど、強い個性をもつ役柄を演じるダンサー。
2人の踊り。 3人ではパ・ド・トロワ、4人=パ・ド・カトル。 5人=パ・ド・サンク、6人=パ・ド・シス。
全幕古典バレエに登場する主役あるいは準主役級ダンサーによる、男女の踊りの形式。男女2人の踊り=<アダージョ>、男女それぞれがひとりずつ踊るソロ=<ヴァリエーション>、再び男女が踊る=<コーダ>という構成。全幕のなかでのクライマックスとなる。また、バレエ・コンサートやコンクールなどで踊られることも多い。
グラン・パ・ド・ドゥの冒頭の男女の踊りを指す場合もあるが、もともとは、「ゆるやかに」という意味の音楽用語。叙情的な踊りを示すこともある。
グラン・パ・ド・ドゥでは、アダージョに続くソロ。全幕バレエ中のソロを(グラン・パ・ド・ドゥに関係なく)呼ぶこともある。
グラン・パ・ド・ドゥの最後の部分。男女が大技を見せ、華やかに踊る。
フランス語で「気晴らし」「余興」という意味。バレエでは、「くるみ割り人形」第2幕でフランスや中国などの様々な人形たちが踊る場面、また「白鳥の湖」の舞踊会のシーンでスペインやハンガリーなど各国の踊りが披露されるように、物語の一部でありながら、話の筋に直接関係のない小品、あるいは小品集。
「特別行事」という意味で、ヨーロッパでは全幕バレエ公演でも、特別な場合は「ガラ」と呼ぶが、日本では通常、スター・ダンサーたちによるバレエ・コンサートを指す。バレエ・コンサートとは、全幕バレエではなく、グラン・パ・ド・ドゥや小品を披露する公演。
踊り終えたダンサーが観客 (あるいは相手役)に向かって行うお辞儀のこと。
19世紀、ヨーロッパで展開された芸術思潮、ロマン主義がバレエにも派生。異国を舞台とし、幻想的な「ラ・シルフィード」、神秘的な「ジゼル」がその代表。
19世紀後半、マリウス・プティパがロシアで生み出した、高度なテクニックと様式美を備えたバレエ。「白鳥の湖」「眠りの森の美女」「くるみ割り人形」「ライモンダ」「バヤデルカ」など。
「同時代の」、つまり現代のダンス。従来の規則にとらわれず、自由な発想でつくりだされたダンス。クラシック・バレエの技術を先鋭化して取り入れている場合もある。
身振り手振りで示す言葉。ドラマの流れやダンサーの表情で意味は大体の想像がつくが、両手を頭の上でグルグル回す=<踊る>、右手の人差し指と中指で天を指す=<誓う>、などは、バレエ特有の身体言語か。
客席から舞台を見て右が上手、左が下手。
舞台の幕。
踊り終えたダンサーを、観客が拍手喝采して再び舞台に呼び出すこと。
オーガンジーやチュールを重ね合わせたバレエ用のスカート。ふくらはぎまでの長さの釣鐘状のものはロマンティック・チュチュ。 腰から横に開いた短いスカートはクラシック・チュチュ。
女性舞踊手が用いる靴。つま先の部分が特別な糊で固められていて、先端は平ら。そこで立つことによって爪先立ち(ポワント)が可能となる。
バレエにおける基本姿勢。特に足の位置について言う場合が多い。1から5までポジションが定められている。
膝を曲げること。
片脚で立ち、もう一方の足を後ろに伸ばしたポーズ。
片足で踏み切って、もう一方の足でおりる。グラン・ジュテは大きなジャンプ。
片足軸の回転。
腕の動き。
バレエのステップ。
小刻みに歩くようなステップ。
「鞭打つ」という意味。片脚を軸に回転しながら、もう一方の脚を、鞭打つように動かす。「白鳥の湖」の黒鳥オディールや「ドン・キホーテ」のキトリが、披露する32回連続のグラン・フェッテ・アントゥール・ナンは、女性の最高難度の技として知られている。