はじめてのバレエ鑑賞

バレエってなに?

知っていると便利なバレエ用語

バレエ一般

プリマ・バレリーナ

主役級の女性バレエ・ダンサー。
ちなみに、オペラにおける主役級の女性歌手はプリマ・ドンナという。

1. 美貌とテクニックで大人気のペレン
2. 豊かな技術と演技力を兼ね備えるシェスタコワ
ソリスト

一般的には、ソロを踊る実力を持つバレエ・ダンサー。ただし、レニングラード国立バレエの場合、ダンサーの階級を示す言葉でもある。つまり、バレエ団によって、ダンサーの階級は、それぞれ固有のシステムと名称をもっている。レニングラード国立バレエは、ソリストと、バレリーナ(男性はダンサー)の二階級制。ソリストは、高い階級である。
なお、エトワールは、パリ・オペラ座バレエの最高位の名称、プリンシパルは、英国ロイヤルバレエの最高位の名称。

1. ダイナミックな踊りで魅了するステパノワ
2. 爽やかな舞台姿で人気急上昇中のシヴァコフ
3. 演技、テクニックともに確実な成長を遂げるエフセーエワ

コール・ド・バレエ

群舞。または、それを踊るダンサー。「ジゼル」第2幕や、「ラ・シルフィード」第2幕の、白い衣裳の女性群舞は、「バレエ・ブラン」(白いバレエ)とも呼ばれる。

世界最高レベルのレニングラード国立バレエのコール・ド・バレエ。その魅力が堪能出来る「ジゼル」。
ダンスール・ノーブル

王子役が似合う、気品あふれる男性ダンサー。

キャラクテール

「バヤデルカ」のインドの踊りや、「海賊」のパレスチナの踊りなど民族舞踊を踊るダンサー。また「ジゼル」のヒラリオンや「ライモンダ」のアブデラフマンなど、強い個性をもつ役柄を演じるダンサー。

気品あふれる踊りのプハチョフ
1. 野性味溢れるダンスが爆発する「バヤデルカ」のインドの踊り。ベテランのポリョフコをはじめ、熱い演技が炸裂!
2. エキゾティックなアブデラフマン(「ライモンダ」)を演じるサリンバエフ

パ・ド・ドゥ

2人の踊り。
3人ではパ・ド・トロワ、4人=パ・ド・カトル。
5人=パ・ド・サンク、6人=パ・ド・シス。

1. 若手が活躍するパ・ド・トロワ(「白鳥の湖」第1幕)
2. 実力派バレリーナがその技を競う「パ・ド・カトル」

グラン・パ・ド・ドゥ

全幕古典バレエに登場する主役あるいは準主役級ダンサーによる、男女の踊りの形式。男女2人の踊り=<アダージョ>、男女それぞれがひとりずつ踊るソロ=<ヴァリエーション>、再び男女が踊る=<コーダ>という構成。全幕のなかでのクライマックスとなる。また、バレエ・コンサートやコンクールなどで踊られることも多い。

オーロラ姫とデジレ王子の優雅なグラン・パ・ド・ドゥ(「眠りの森の美女」)

アダージョ

グラン・パ・ド・ドゥの冒頭の男女の踊りを指す場合もあるが、もともとは、「ゆるやかに」という意味の音楽用語。叙情的な踊りを示すこともある。

オデットと王子が愛を深めるロマンティックなアダージョ(「白鳥の湖」第1幕2場)

ヴァリエーション

グラン・パ・ド・ドゥでは、アダージョに続くソロ。全幕バレエ中のソロを(グラン・パ・ド・ドゥに関係なく)呼ぶこともある。

1. デジレ王子の豪快なヴァリエーション
2. オーロラ姫の有名なヴァリエーション

コーダ

グラン・パ・ド・ドゥの最後の部分。男女が大技を見せ、華やかに踊る。

華やかなテクニック満載のコーダ(「眠りの森の美女」)
ディベルティスマン

フランス語で「気晴らし」「余興」という意味。バレエでは、「くるみ割り人形」第2幕でフランスや中国などの様々な人形たちが踊る場面、また「白鳥の湖」の舞踊会のシーンでスペインやハンガリーなど各国の踊りが披露されるように、物語の一部でありながら、話の筋に直接関係のない小品、あるいは小品集。

1. 豪快なジャンプの中国の踊り(「くるみ割り人形」第2幕)
2. 見る者を一気に引き込むスペインの踊り(「白鳥の湖」第2幕)

世界のスター・ダンサーが 技と美を競った「バレエの 美神2006」
ガラ・コンサート

「特別行事」という意味で、ヨーロッパでは全幕バレエ公演でも、特別な場合は「ガラ」と呼ぶが、日本では通常、スター・ダンサーたちによるバレエ・コンサートを指す。バレエ・コンサートとは、全幕バレエではなく、グラン・パ・ド・ドゥや小品を披露する公演。

観客の拍手に笑顔で応える ペレンの優雅なレベランス
レベランス

踊り終えたダンサーが観客 (あるいは相手役)に向かって行うお辞儀のこと。

美しい森の情景にレニング ラード国立バレエの典雅な コール・ド・バレエが舞う、 「ラ・シルフィード」
ロマンティック・バレエ

19世紀、ヨーロッパで展開された芸術思潮、ロマン主義がバレエにも派生。異国を舞台とし、幻想的な「ラ・シルフィード」、神秘的な「ジゼル」がその代表。

原典を研究し、丹念に作り 上げた話題の新作「ライモ ンダ」
クラシック・バレエ

19世紀後半、マリウス・プティパがロシアで生み出した、高度なテクニックと様式美を備えたバレエ。「白鳥の湖」「眠りの森の美女」「くるみ割り人形」「ライモンダ」「バヤデルカ」など。

北欧の音楽に振り付けられた意欲作。ペレン&シェミウノフの「愛しい人」
コンテンポラリー・
ダンス

「同時代の」、つまり現代のダンス。従来の規則にとらわれず、自由な発想でつくりだされたダンス。クラシック・バレエの技術を先鋭化して取り入れている場合もある。

王子がオデットそっくりのオディールに愛を誓ってしまう「白鳥の湖」第2幕
マイム

身振り手振りで示す言葉。ドラマの流れやダンサーの表情で意味は大体の想像がつくが、両手を頭の上でグルグル回す=<踊る>、右手の人差し指と中指で天を指す=<誓う>、などは、バレエ特有の身体言語か。

舞台一般

上手/下手

客席から舞台を見て右が上手、左が下手。

緞帳

舞台の幕。

何度も続くカーテンコールに応えるダンサ ーたち(「バヤデルカ」終演後)
カーテンコール

踊り終えたダンサーを、観客が拍手喝采して再び舞台に呼び出すこと。

衣裳

チュチュ

オーガンジーやチュールを重ね合わせたバレエ用のスカート。ふくらはぎまでの長さの釣鐘状のものはロマンティック・チュチュ。 腰から横に開いた短いスカートはクラシック・チュチュ。

1. 妖精役にふさわしい、ふんわりしたロマンティック・チュチュ。(「ラ・シルフィード」ハビブリナ)
2. 足の美しさが際立つクラシック・チュチュ。
(「くるみ割り人形」ミリツェワ)
トゥ・シューズ

女性舞踊手が用いる靴。つま先の部分が特別な糊で固められていて、先端は平ら。そこで立つことによって爪先立ち(ポワント)が可能となる。

テクニック

ポジション

バレエにおける基本姿勢。特に足の位置について言う場合が多い。1から5までポジションが定められている。

コチュビラの完璧な2番ポジション

プリエ

膝を曲げること。

毎日のクラスで丹念にグラン(大きい)・プリエをチェックする

アラベスク

片脚で立ち、もう一方の足を後ろに伸ばしたポーズ。

「眠りの森の美女」の森のシーンより、エフセーエワのアラベスク

ジュテ

片足で踏み切って、もう一方の足でおりる。グラン・ジュテは大きなジャンプ。

長い手足が空間を切り、美しい残像を残すペレンのグラン・ジュテ

ピルエット

片足軸の回転。

プハチョフの豪快なピルエット
(「ドン・キホーテ」)

ポール・ド・ブラ

腕の動き。

白鳥の美しい羽ばたきを表現する「ポール・ド・ブ ラ」。(「白鳥の湖」)

バレエのステップ。

リズミカルなシェスタコワのパ

パ・ド・ブーレ

小刻みに歩くようなステップ。

王子と愛を誓い、湖に帰っていく白鳥。シェスタコワの完璧なパ・ド・ブーレ

フェッテ

「鞭打つ」という意味。片脚を軸に回転しながら、もう一方の脚を、鞭打つように動かす。「白鳥の湖」の黒鳥オディールや「ドン・キホーテ」のキトリが、披露する32回連続のグラン・フェッテ・アントゥール・ナンは、女性の最高難度の技として知られている。

「ドン・キホーテ」のキトリで披露する、エフセーエワの正確なフェッテ

さあ、バレエを見に行こう!

Q.   何を見る?
A. 初めてなら、生オーケストラ付きの全幕バレエ、「白鳥の湖」や「眠りの森の美女」が王道です。でも、退屈するかも、と心配な方なら、いろんな作品からの抜粋が見られるバレエ・コンサートがお薦め。
Q.   一人で見ても楽しいの?
A. 趣味のあう友人同士、カップル、親子などで見るのも良いけれど、1人でも楽しめます。客席は、音楽とダンスが堪能できる贅沢な空間。1人で見に来ている人もたくさんいます。
Q.   何を着ていけばよいの?
A. ドレスコードはありません。自分が楽しい格好で行きましょう。ただ、長時間座るということは考慮に入れた方がいいかもしれません。
Q.   拍手の規則は?
A. ありません。ブラボーと叫ぶのも自由です。ただ、シーンとした場面での突然のブラボーは、迷惑になる場合があるので控えましょう。
Q.   あったら便利グッズは?
A. オペラグラス(劇場で貸し出ししている場合もあり)と、のど飴(劇場での咳やくしゃみは、意外に響きます)。
Q.   劇場での楽しみ方は?
A. 休憩時間(幕と幕の間だから幕間とも言います)には、ビュッフェやカフェでシャンパンやワイン(もちろんソフトドリンクも)を楽しむことができます。また、会場で販売しているパンフレットであらすじやダンサーをチェックするのもおススメです。
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